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■示談書について
100%信頼できる相手との口約束では、双方がその事実を忘れず、その口約束を双方が守り続ける限りトラブルになりません。 しかし、100%信頼できると思っていたその相手が、その口約束を忘れることも意に反して約束を守らないことも十分に有り得ることであり、しかも第三者から見るとその口約束の事実が本当に存在するのかもわかりません。 となるとトラブルになったとき『そんな約束はしていない』『そんな約束ではなかった』と言われてしまい、『約束したとおりに返せ!』と主張しても口約束を証明し裏付けるものは何もありません。相手が口約束の存在を否定し続ける限り、約束を実行させることは出来ないでしょう。 ではその口約束を当事者双方だけではなくその他にも同伴者がいたとしましょう。その人が口約束をしっかり聞いていたとすると、その人は立派な証人となります。 これで問題解決でしょうか? 証人はいないよりいた方が良いでしょう。しかしその証言は信頼できるものかどうか、公平な立場で証言しているのか、第三者から見ると判断しかねます。 では裁判官はその証言を判断できるでしょうか? 裁判官も第三者です。その証言が信頼できるものかどうか判断することは難しく、100%採用されることはまれでしょうし、残念ながらやはり示談書や合意書などがないとどちらの言い分が正しいのか正確に判断できません。逆に示談書や合意書があれば事実確認ができ、少なくともその内容について相手は言い逃れが出来ません。 もちろん示談書に署名押印がなくとも示談書ですが、債権者側が勝手に作成したものと疑われることもありますので、双方の署名押印がある示談書を作成しておく必要があるのです。 では示談書を作成し、署名押印さえしておけば問題ないのでしょうか? いえ、あらゆるトラブルを想定し、それらを回避できるだけの内容が盛り込まれていない示談書では意味がないとまでは言いませんが効果は少ないでしょう。示談書を作成するからにはきちんとポイントを押さえ、さらにトラブルを回避するための示談条項を便宜入れておくことです。 以上のことから、あらかじめ誰が見ても分かるルールを定めておくことにより、トラブルが発生したときの解決手段としての役割だけではなく、トラブルの発生自体を回避するために示談書は必要なのです。
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